投資タイミングを分散させる
投資は安く買って、高く売ることができれば理想的です。これは言うのは簡単なことですが実行に移すことはなかなか難しいことです。
たいていの人は下がっているときは怖くて買うことができず、上がったところで慌てて購入することになり、結局高値を掴んでしまうことはよくあります。
アセットアロケーションにより投資成果の8〜9割が決まってしまうという話はすでにしました。よって、投資タイミングに必要以上に時間をかけることはあまり合理的ではありません。
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ドルコスト平均法を活用する
そこで投資タイミングを効率よく分散させる手法としてドルコスト平均法があります。
これは、市場が上昇傾向にある、または下落傾向にあるにかかわらず、一定の金額で継続して購入する方法です。
これにより価格が安い時にはより多く購入することができ、価格が高い時は少なくなるため、平均コストを下げることができます。
具体例をあげて説明していきましょう。
例えば、ある株の購入価額が以下のように変動したとします。
1月:1000円
2月:1500円
3月:500円
毎月30株ずつ購入した場合
1月 | 2月 | 3月 | 合計 |
---|---|---|---|
1000円 | 1500円 | 500円 | |
30株 | 30株 | 30株 | 90株 |
30000円 | 45000円 | 15000円 | 90000円 |
9万円で90株購入することができました。
毎月3万円ずつ購入した場合(ドルコスト平均法)
1月 | 2月 | 3月 | 合計 |
---|---|---|---|
1000円 | 1500円 | 500円 | |
30株 | 20株 | 60株 | 110株 |
30000円 | 30000円 | 30000円 | 90000円 |
9万円で110株購入することができました。
同じ金額にも関わらず、ドルコスト平均法の方が20株多く購入することができました。
ドルコスト平均法も万能ではない
このようにドルコスト平均法はすごくシンプルな投資手法であり、機械的に実行できるため、感情(欲や恐怖心)が入る余地がほとんどありません。
時間や手間かからないため,長期投資を行うには有効なツールとなります。
しかし、ドルコスト平均法は万能ではありません。いくら平均コストを下げて購入できても、将来的に購入したものが上昇しなければ意味がありません。
上下動を繰り返しながら価格が上昇傾向にある投資商品に対して、ドルコスト平均法は威力を発揮するのです。