投資のリスク

リスクとリターンを考える

一般的に「リスク」というと「危険」という意味で使われますが、資産運用の場合は、値動きの幅や不確実性が「リスク」になります。

 

これは過去のデータから標準偏差で表すことができます。

 

基本的にリスクが大きいほど、期待できるリターン(収益)が高い傾向にあります。その半面、大幅な値下がりや元本割れの可能性も高くなります。

 

このようにリスクとリターンは表裏一体で、大きなリターンを目指せば目指すほど、それにつれてリスクも大きくなります。またその逆も然りです。

 

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リスクとリターンの関連性

一般的なリスクとリターン組み合わせは以下のような組み合わせになります。

 

ハイリスク×ハイリターン

ハイリスク×ローリターン

ローリスク×ハイリターン

ローリスク×ローリターン

 

この中で投資対象となるのはハイリスク×ハイリターンローリスク×ローリターンだけです。

 

ハイリスク×ローリターンはリスクの割にはリターンが低く、割の合わない投資になります。

 

高いコストがかかる金融商品などは、この部類に入るので十分に注意したいところです。

 

ローリスク×ハイリターンは「購入すれば一年で必ず2倍になる」「期間限定で元本と●●%のリターン保証」「最先端の金融システムにより必ず儲かる」といった宣伝をしている金融商品のことです。

 

はっきり言ってこれらはすべて詐欺商品です。

 

そもそもそのようなお宝情報があるなら、人に紹介などせず、自分だけの秘密にしておきたいと思うのが人情ではないでしょうか。

 

世の中うまい話はないと思っていたほうが賢明です。

金融商品のリターンとリスク

それでは代表的な株式や債券のリスクやリターンについて見てみましょう。

 

リターン 標準偏差
日本株式 10.0% 21.6%
日本債券 6.5% 4.5%
外国株式 9.5% 18.7%
外国債券 4.3% 11.6%

 

 

リターンと標準偏差についてはデータ期間やデータの収集方法によって変わってきます。おおまかな目安として参考にして下さい。

 

 

標準偏差の1倍内で収まる確率は約68.3%、標準偏差の2倍内で収まる確率は約95.4%となっています。

 

 

例えば、100万円を使って日本株式を購入したとします。日本株式のリターンが10.0%のリターンがあった場合、一年後には110万円になります。

 

しかし、株価は上がったりもすれば下がったりもします。そこで標準偏差を使います。標準偏差の1倍である21.6%内に収まる確立は68.3%です。

 

つまり3回に2回の確率で上下21.6%内に収まるということです。

 

次に標準偏差の2倍の21.6%×2=43.2%に収まる確立が95.4%になります。

 

およそ100回に95回の確率で上下43.2%に収まるということです。

 

日本株式が21.6%下がった場合は10.0−21.6=−11.6%
日本株式が21.6%上がった場合は10.0+21.6=31.6%

 

 

よって日本株式に100万円を投資した場合、88.4万円〜131.6万円の間に収まる確率は68.3%になります。

 

日本株式が43.2%下がった場合は10.0−43.2=−33.2%
日本株式が43.2%上がった場合は10.0+43.2=52.2%

 

よって日本株式に100万円を投資した場合、66.8万円〜152.2万円の間に収まる確率は95.4%になります。

 

 

同様に

 

日本債券に100万円を投資した場合、102万円〜111万円の間に収まる確率は68.3%
日本債券に100万円を投資した場合、97.5万円〜115.5万円の間に収まる確率は95.4%

 

外国株式に100万円を投資した場合、90.8万円〜128.2万円の間に収まる確率は68.3%
外国株式に100万円を投資した場合、72.1万円〜146.9万円の間に収まる確率は95.4%

 

外国債券に100万円を投資した場合、92.7万円〜115.9万円の間に収まる確率は68.3%
外国債券に100万円を投資した場合、81.1万円〜127.5万円の間に収まる確率は95.4%

 

とう結果になります。

 

 

基本的に株式はハイリスク×ハイリターン、債券はローリスク×ローリターンといえます。

 

また、投資を行う際は、標準偏差の2倍程度の変動があるものとしてリスクのコントロールを考えていたほうが良いでしょう。

 




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