コモディティ・商品についての基礎知識
コモディティとは、エネルギー資源(原油・天然ガス他)、工業製品の原料となる金属系の資源(金・銀・銅・アルミニウム他)、穀物資源(小麦・トウモロコシ・大豆他)といった国際市場で取引される素材全てを指したものの名称です。
近年、中国・インドをはじめとする新成長国の目覚しい経済発展に伴う需要急拡大と資源の供給余力の低下を受けて、コモディティ価格は上昇傾向にあります。
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コモディティへの投資方法
コモディティへの投資方法として良く知られているのは商品先物取引ではないでしょうか。
しかし、商品先物取引と聞くとリスクが高くて危険というイメージがあると思います。
そこで、株の信用取引や外国為替証拠金取引(FX)と比較してみましょう。
株 (信用取引) |
外国為替証拠金取引(FX) |
商品先物取引 | |
---|---|---|---|
取引に必要な資金 | 委託保証金 約定価格の約30% |
証拠金取引 各証券会社で異なる |
証拠金取引 各商品で異なる |
追証 | 最低保証金維持率は約20〜30% | 証拠金の約50%〜80% | 証拠金の50% |
取引方法 | 買い/売り | 買い/売り | 買い/売り |
取引期間 | 基本的に6ヵ月 | 無期限 | 最長1年 |
このように比較してみると、商品先物取引だけが特にリスクが高いとは言えないことがわかると思います。
基本的に投資はハイリターンを狙えばハイリスクに、ローリターンを狙えばローリスクになるということです。
また、最近では商品先物取引のほかに、コモディティに投資できる投資信託(ファンド)やETFなどの商品が登場するようになってきました。
ただし、投資信託を購入する場合、株式や債券を購入するときより、手数料が高くなる傾向があります。
なぜなら、株式や債券に比べて、商品市場はかなり小さく、知名度もまだまだ低いのが現状です。資産残高も数十分の1程度となっているので手数料は1%程度高くなってしまいます。
コモディティはインフレに強い資産
コモディティの投資信託やETFは他の金融商品と異なり、「モノ」への投資を行います。
インフレになると物価が上昇する一方、現金や預金などの価値が目減りして金融資産の実質的価値は減少してしまいます。
そこでコモディティに投資することにより、「物価の上昇に連動して値段が上昇する資産=モノ」を保有することで、実質的な資産の目減りを防ぐことが可能となります。
一般的にコモディティは株式や債券とは相関性が低く、異なった動きをするため、リスクを分散する手段として、検討できる商品といえるでしょう。
資源株へ投資するという手段もある
コモディティは株や債券ののように保有していも配当や利息などはなく、売買することで利益を確保することになります。
「コモディティはちょっと」という人は、資源関連会社の株やファンド、ETFを購入する手もあります。
これなら、インフレ対策にもなるし配当なども期待できます。
ただし、株式市場が下落するとその影響を受けて値下がりする傾向があります。そのため純粋なコモディティ投資とは言えず、リスクヘッジ目的には向かない場合があるので注意が必要です。