外国債券についての基礎知識
外国債券とは、債券の発行体、発行市場、通貨のいずれかが海外である場合のこといいます。外債(がいさい)とも呼ばれています。
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外国債券の種類
払込み・利払い・償還が円貨でおこなわれる債券を「円建て債券」といいます。
また、払込み・利払い・償還が外貨で行われる債券を「外貨建て債券」といいます。
その他にも、二種類の通貨でおこなわれる「二重通貨建て債券」もあります。
外国債券の特徴
外国債券の特徴として、「内外の金利差」「為替差益」「国際分散投資」などがあります。
内外の金利差
外国債券の特徴の1つに高い金利を得られることが挙げられます。これにより、日本と海外の金利差を享受することができます。
各国の政策金利は以下のようになっています。(2011年6月23日時点)
※日本(0.00%〜0.10%)、アメリカ(0.00%〜0.25%)
為替差益
外貨建て債券の場合、利払い・償還ともに外貨で支払われるので為替変動の影響を大きく受けます。そのため、円安に変動すると、為替差益を享受できます。
しかし逆に、円高に大きく変動すると、円建ての利払い・償還の合計額が投資元本を割り込む場合があります。
国際分散投資
一般的に、債券と株式は違った値動きをすると言われます。資産を株式だけに偏らせるよりも、債券など値動きの異なる複数の金融資産に分散することで、全体のリスクを低減できます。
外国債券のリスク
外国債券のリスクとして、「為替変動リスク」「価格変動リスク」「信用リスク」などがあります。
為替変動リスク
為替レートは日々変化しているため、保有している外国債券の通貨(米ドルやユーロなど)が、円に対し強く(円安に)なれば利益が発生し、弱く(円高に)なれば損失が発生します。
価格変動リスク
債券は満期まで保有すれば元本が戻ってきます。しかし、償還前に途中で売却した場合、そのときの市場価格で売却することになります。
売却したときの債券価格が購入金額を下回っていれば、投資元本を割り込むことがあります。
信用リスク
発行体(借り手)の信用度・財務状況により利払いの遅延や元本回収不能などデフォルト(債務不履行)が発生することがあります。
この信用リスクを判断する尺度として「格付」があります。格付機関としてはスタンダード&プアーズ(S&P)社やムーディーズ(Moody’s)などが有名です。